ピタットハウス岡山店 artplanning ブログ

農地買収 仮登記で耕作放棄拡大 農水省把握せず

農地の転用を当て込んだ開発業者らが農家に売買代金を払って事実上買い取った末、転用できずに耕作放棄地化する現象が各地で起きていることが毎日新聞の調べで分かった。判明しただけで6県11カ所計約123ヘクタールあり、専門家は「氷山の一角」と指摘する。農地は農地法で農家と農業生産法人しか所有できず、転用許可前の売買は法の趣旨に反するが、耕作放棄地解消を掲げる農林水産省は実態をつかんでおらず対応を迫られそうだ。(毎日新聞)

私の思い
都市計画のあいまいさが招いた結果である。人口減少社会の中、新たに宅地を生産する必要があるのか??市街地でも、誰も住んでいない家屋が多く見られる。全国平均では空家が25%に迫っている。
中古住宅の流通や、市街地の宅地の利用、都市計画全般の考え方を転換する時期にきている。
同時に国内食料自給を上げるには、大切な農地・・・・農業政策もも新たな転換期を迎えていると思う。


 

記事の続き・・・・・・

農地法は、農業の担い手以外が転用許可を得ないまま農地の所有権を登記することを禁じる。開発業者らは農地の登記簿に「転用が許可されたら所有権を移す」と仮登記する形で買収を進めている。

 市町村農業委員会の上部組織、全国農業会議所が指摘した例などを基に、13府県の自治体などに取材、登記簿も調べた。その結果、千葉県や熊本県など6県で、不動産会社やゼネコンなどが宅地やゴルフ場などの用地として農地を買い進め仮登記していた。いずれも開発計画の中止や凍結を余儀なくされ、業者が倒産した例もある。水戸市では、大規模スーパーを計画する流通業者が水田4ヘクタールを取得。出店は見送られ、仮登記がついたまま3ヘクタールが耕作放棄地になった。

 11カ所以外にも、一時仮登記された末に耕作放棄地となった農地を5県で5カ所34ヘクタール確認。開発中止後に自治体が取得し、農地以外に転用した例が多く、農地に復元されたのは一部にとどまる。

 農水省は「実情は把握していないが、仮登記を妨げる法的根拠はない」と説明する。

 一方、全国農業会議所の柚木茂夫農地・組織対策部長は「仮登記農地は各地で問題化し、全国にどれだけあるか分からない。農家には『売った』という意識があり、耕作放棄につながりやすい。農地法の趣旨から外れている」と指摘する。

 農地問題に詳しい財団法人農政調査会の関谷俊作前会長は「開発業者らが農地の売買契約を結んで仮登記することは、売買契約を許可制にして規制でもしない限り防げない」と指摘している。【井上英介、奥山智己、田村彰子】

 ◇耕作放棄、20年で倍に

 仮登記で耕作放棄地が広がっている問題は、食料生産や国土保全を担う農地が、いかに粗末に扱われてきたかを如実に示している。

 耕作放棄地は05年の統計で埼玉県の面積に匹敵する38万ヘクタール。20年前のほぼ倍で、全農地の1割近い。農林水産省は、先進国最低の食料自給率(07年度40%)を15年に45%まで上げる目標を定める。従来の統計は農家の自己申告を基にしていたため、今年から全耕作放棄地を対象に復元可能性などの調査を始めた。

 耕作放棄の原因は、後継者難などがよく挙げられるが、農業関係者の間では、仮登記も原因の一つとしてささやかれてきた。しかし、農水省は実態も把握していない。

 農地の転用は制度上は厳しく規制されているが、現実には開発や公共事業で転用が簡単に許可されてきた。そのことが安易な転用期待を蔓延(まんえん)させ、仮登記というルール逸脱を助長してきた面は否めない。農地を押さえたい業者と、高値で売りたい農家が少なくない現状を直視しなければ、耕作放棄地対策は進まない。

 農地をいかに保全し、農業の担い手のもとへ集めていくか。国土を荒廃させ、食料事情が逼迫(ひっぱく)して途方に暮れる前に、土地利用のあり方を考えるべき時期だ。【奥山智己】

9 1, 2008(月)