ピタットハウス岡山店 artplanning ブログ
真の国際化
外国人の入居斡旋が岡山の地方都市でも増えています。
留学生、研修生、永住とさまざまな国籍の方が来店されます。
世界第二位の経済力を持ちながら、現実には、なかなか国際化できていない。
言葉の壁があると言われて久しいが、それだけの問題でもないようです。
高度情報化、金融のグローバル化など国際化は逃げられない。
明治以来の国際化の波に日本の裁判所は以下のような判決を下した。
私は、全米不動産協会のメンバーとして、年間数回渡米しますが、アメリカでは法律で、肌の色や出身国で入居を差別することは許されない。
また、不動産管理会社のパンフレットの写真の構成も、アジア系、アフリカ系、メキシコ系とさまざまな人種の家族が、イメージ写真として使われています。
管理会社の社員も、さまざまな人種の方がいます。
日本人はまだまだ、精神的に成長していかなければならないように感じます。
以下は判決です。
相手が日本国籍を有していなかいことを理由に賃貸借契約
の締結を拒絶した家主に対して、京都地裁は昨年10月2日、
110万円(慰謝料100万円、弁護士費用10万円)の支払い
を命じました。
過去には、部屋探しの電話をかけてきたインド人に肌の色を
質問したことについて、50万円の損害賠償を命じられた仲介
会社もあります。「皮膚の色は何色ですか」「肌の色は何色で
すか」「日本人のような色ですか」と再三言い換えて執拗に
質問したことは、相手の人格的利益を毀損する不法行為
である、との判断でした(平成15年1月14日さいたま地裁)。
国籍、人種、民族などを理由に賃貸住宅への入居の機会が
不当に制限されてしまうことのないよう、以下、京都地裁判決
の概要を参考にしてください。
<経緯>
17年1月末、京都市の賃貸マンションについて婦人服製造
販売会社(以下、借主)が入居を申込んだ。入居希望日は
4月9日。入居予定者は韓国人女性(元付け会社所定の
入居申込書において、入居者欄では、国籍は記入事項と
されていなかった)。
借主はその後、敷金、礼金、仲介手数料等を支払い、
記名押印した賃貸借契約書を客付け会社に提出。
4月8日、元付け会社は、賃貸借契約書とあわせて外国
人登録原票記載事項証明書(住民票の変わり)等を受け
取り、入居予定者が外国人であることを知り、家主の指示
に従って契約の締結を拒絶した。
同日午後、客付け会社の担当者とその上司が元付け会社
を訪れ再考を求めたが、「住民票を提出できないなら事前
に連絡があってしかるべき。入居予定日の直前に外国人
登録証を提出するような者とは契約できない」とのことで、
翻意しなかった。(後日、家主は敷金や礼金を、客付け会
社は仲介手数料等を借主に返還した。)
翌月、同物件が第三者に賃貸されたことから、借主側は
これを二重契約による貸主側の債務不履行である(もし、
自分との賃貸借契約が成立していないなら、それは正当
な理由のない契約締結の拒絶である)として、家主と客付
け会社に損害賠償の支払いを求めた。
<争点1.賃貸借契約は成立していたか>
(借主側の主張)
・契約書を提出し、敷金、礼金、仲介手数料等を支払った
時点で賃貸借契約が成立した。
(貸主側の主張)
・家主は契約締結の意思表示をしておらず、賃貸借契約は
成立していない。契約書の交付は契約締結の準備行為
に過ぎない。
(裁判所の判断)
・最終審査の段階で、家主の名の下の押印がなかったため
契約書が完成していないのであるから、賃貸借契約が成
立していないことは明らか。
<争点2.家主が賃貸を拒絶した理由>
(借主側の主張)
・入居予定者が韓国籍であるため、家主は賃貸を拒絶した。
(貸主側の主張)
・入居予定日の前日に外国人登録証が提出されて、入居
予定者が初めて韓国籍であると知った。法人を借主と
する形式や、必要書類の提出が遅れていたこと等から、
意図的に国籍を秘匿していたのではないかと疑い、
信頼関係を築くことが不可能であると判断した。
(裁判所の判断)
・家主は、入居予定者が日本国籍でないことを理由に本件
物件を賃貸しなかったと認められる。なお借主側が主張
するように、ことさら韓国籍を理由にしたと認めるに足りる
証拠はない。
<争点3.家主の責任原因>
(借主側の主張)
・家主は本件物件を借主側に引き渡すべきだったのに、
第三者と賃貸借契約を締結し、借主側への引渡債務を
履行不能にしたから、債務不履行責任を負う。
・仮に本件賃貸借契約が成立していないとしても、交渉過程
に照らせば、家主は正当でない理由で契約の締結を拒絶
したのであるから、信義則上の義務違反を免れない。
・家主は、入居予定者が韓国人であるという正当でない理由
で賃貸を拒絶し、入居予定者の居住利益を侵害したから、
入居予定者に対して不法行為責任を負う。
(貸主側の主張)
・本件賃貸借契約は成立していないから、家主は借主側に
対し、本件物件の引渡義務を負わない。
・正当な理由で賃貸を拒絶したのであるから、契約準備段階
における信義則上の義務違反を理由とする損害賠償責任
を負わないし、不法行為に基づく損害賠償責任を負わない。
(裁判所の判断)
・本件賃貸借は成立していないから、家主は債務不履行
責任を負わない。
・契約の成立が合理的に期待される段階まで両者の準備が
進んでいたにもかかわらず、しかも合理的な理由がないに
もかかわらず、家主は一方的に本件賃貸借契約の締結を
拒んだのであって、信義則上家主は、借主の被った損害
を賠償する責任を負う。
・日本国籍ではないことを理由に賃貸しないこととしたので
あるから、家主は入居予定者に対し、不法行為責任に
基づき、損害を賠償する責任を負う。
<争点4.客付け会社の責任原因>
(借主側の主張)
・客付け会社は、入居予定者が韓国籍であることを知っていた
のであるから、あらかじめ家主に対し「外国人の入居を拒む
意思の有無」を確認すべき義務を負っていたのに、これを
行わなかった。
・入居予定者は客付け会社に、1月29日に外国人登録証等
を交付していたのに、客付け会社は貸主側に、これらの
書類を4月8日まで提出しなかった。
・客付け会社は借主に対して、こうした債務不履行に基づく
損害賠償責任を負う。
・客付け会社は入居予定者の居住利益を侵害したので、
入居予定者に対して不法行為に基づく損害賠償責任
を負う。
(裁判所の判断)
・借主と客付け会社が特約を設けたのでない限り、客付け
会社は「国籍を理由に入居を拒む意思が家主にあるか
を確認する」ような注意義務を負わない。そもそも家主が
国籍を理由に賃貸借契約の締結を拒むことは許されない
からである。
・借主側は、客付け会社が速やかに書類を家主に提出しな
かったと主張するが、家主が賃貸しないこととしたのは、
(書類提出の遅れではなく、)入居予定者が日本国籍を
有していなかったためである。よって、借主側の主張を
採用することはできない。
・従って、客付け会社には、債務不履行や不法行為に
該当する行為を認めることができない。
<争点5.損害>
(借主の主張)
・本件賃借権相当額(700万円)や、新たに借りた物件への
入居費用(約47万円)、借りられなかった物件との家賃・
共益費の差額の5年分(51万円)、弁護士費用(30万円)
等、合計約828万円。
(入居予定者の主張)
・「新たに借りた物件への入居費用」等の予備請求(借主
の損害として認められない場合に備えて入居予定者も
同じ損害を計上)のほか、慰謝料(100万円)、弁護士
費用(30万円)等、合計約237万円。
(裁判所の判断)
・借主の主張する損害はいずれも、本件賃貸借契約が
成立するとの期待が侵害されたことによる損害とは
いえない。
・入居予定者は家主の不法行為により、慰謝料100万円
に相当する精神的苦痛を受けた者と認められる。この
不法行為と因果関係のある弁護士費用相当額の損害
は10万円と認めるのが相当である。
この判決の全文はこちら
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20071030151608.pdf
- 2010年01月
- 2009年09月
- 2009年07月
- 2009年06月
- 2009年05月
- 2009年04月
- 2009年03月
- 2009年02月
- 2009年01月
- 2008年12月
- 2008年11月
- 2008年10月
- 2008年09月
- 2008年08月
- 2008年07月
- 2008年05月
- 2008年04月
- 2008年03月
- 2008年02月
- 2008年01月
- 2007年12月
- 2007年11月
- 2007年10月
- 2007年09月
- 2007年08月
- 2007年07月
- 2007年06月
- 2007年05月
- 2007年04月
- 2007年03月
- 2007年02月
- 2007年01月
- 2006年12月
- 全エントリーの一覧